文化・芸術

篠笛 - 笛の声は和の調べ

篠笛画像

篠笛という楽器、ご存知ですか?
最近はドラマやアニメ映画で聴く機会が結構増えたなと、個人的に思っています。
BGMに篠笛が取り入れられていると和風の場面とよくマッチしていたりするので、海外にアピールする意図がある映像作品などとの相性も良く、活躍の場がますます増えてきているという印象です。
今回はそんな篠笛に関して、趣味としてどう取り組んでいくのかをお伝えしたいと思います。


この記事でわかること

  • 篠笛の歴史と基本
  • 篠笛の始め方
  • 笛はどう選ぶ?その種類など
  • 篠笛練習のコツ
  • 篠笛を通しての交流


篠笛の歴史と基本

篠笛は中国の龍笛からの流れで起こったと言われています。
日本では奈良時代、すでに横笛として存在していたものが大正までに竹笛と呼ばれるようになり、平均律に改良されて今の篠笛となります。

和楽器は音を出すまでが大変だったりして、叩けば音が鳴るピアノ等とは大分違い、敷居が高いという印象です。
篠笛もご多分に漏れず同様で、まず"音を出す"という関門があります。
息の入れ加減が難しく、やっと音が鳴る状態まで持ってきて難易度の低い曲(例えば、"たこたこあがれ"など)の練習に入れたとしても、美しい音色で奏するまでにはかなりの時間が掛かります。
しかし、それを乗り越えた先には、洋楽器とはまた違った和の調べを聴くことができるようになります。


篠笛の始め方

篠笛は昨今、段々人気が出てきた楽器とはいえ、まだまだ教材自体が少ないのが現状です。
例えば、書籍"イラストで見る篠笛ワークショップ―やさしい篠笛の基礎"などのお薦め教材がありますが、今後学習環境の更なる発展が望まれます。
また、動画で学ぶという手もありますが、まずは先生について習うというのが一般的です。
最初はカルチャーセンター等で篠笛の講座がないかチェックしてみたり、近くに篠笛の先生がレッスンを開いていないか調べてみたりするのがお勧めです。
初心者向けの講座等に通ってみて、自分と相性のいい楽器だと思ったら、更に練習を積めばいいのではないでしょうか。

例えば僕の母の場合、近くのカルチャーセンターで習い始めて、そこで教えていた先生に更に教わりたいということで、ある程度楽器に慣れた今は先生の自宅レッスンに月一で通っていたりします。


笛はどう選ぶ?その種類など

まずは笛がないと当然篠笛の練習ができませんので、最初は先生に選んでもらえばいいと思います。
篠笛の素材は普通は篠竹ですが、プラスチック製のものやカーボン製のものもあります。
笛によって調子(キー)の違いがありますので、最初は七本調子か六本調子から入ることが多いです。
篠笛には古典調子と唄物調子があり、入門者には七孔(指穴が7つあるということです)の唄物調子がお薦めです。
先生に選んでもらう他に、笛師さんから直接購入することもできます。
相性のいい篠笛の方が吹きやすいので、できれば実物を吹いてみて決めるのがベターです。
例えば、子供向けサイズの八本調子なども出ていますし、価格帯も素材によって違ってきたりします。


篠笛練習のコツ

篠笛上達のためには、他の管楽器もそうかもしれませんが、とにかく吹くことです。
また、音が結構響くので、近所迷惑にならなそうな時間帯に練習したりします。
短時間でも日々練習を行うことで、必ず上達します。
コツは人それぞれに体得していくもので、得意不得意も人それぞれです。
各自工夫と努力があるのみで、例えば母の場合、とにかく苦手な音を野球のバント練習のようにひたすら、地道に繰り返すとのことです。
また、息を使う楽器なので、歌の練習のときのように腹式呼吸が身につくという利点もあります。
練習を重ねることでロングトーンの出し方も上手くなっていき、それにより表現の幅も広がります。


篠笛を通しての交流

ある程度上達してくると、先生からイベントへの参加を要請されたりします。
篠笛はお囃子の演奏もあり、和太鼓と合わせても相性が抜群です。
そのため、演奏会やお祭りのパレード的なものに参加する機会があるかもしれません。
独奏と違いセッションなので、いつもの練習とは違った苦労もありますが、同好の士と交流を持ついい機会となります。
昨今のコロナ禍では、笛仲間と集まる交流会も中々開催できなかったりしましたが、落ち着いたらまたそういう楽しみもあるかとのことです。

また、僕の母の場合、年に一回先生が主催する録音会に向けて練習しています。
スタジオ録音で、門下生達の演奏が収録されたCDが出来上がるので、それに向けて日々の鍛錬を頑張っています。
たまにそのCDを聴かせてもらうのですが、年を追うごとに上達が感じられて、継続は力なりという言葉を実感します。
身内びいきかもしれませんが、篠笛を通して自分を高めているのは凄いことだと思いますし、それに限らず趣味というのはその人の生涯通してやっていける、かけがえのないものなのだと思います。


-文化・芸術
-, ,